私は鍼をこよなく愛し、その効果を信じている。東洋医療の持つ力を、摩訶不思議なものだとは思っていない。きちんと道理の通った治療法だと思う。
そうなるようになったのは、実家のある尼崎で千原先生と出会ってから。
私は小学生の頃から偏頭痛をかかえていた。
それまで、整体に行こうが、カイロプラクティックに行こうが、ペインクリニックに行こうが、これと言った効果としては現れなかった。私にはあまり合わなかったのだろう。もちろん、金銭的に続けられなかったものもある。が、たいていのものは1年以上は通ったがダメだった。
そして、ある日母が思い出したようにある整骨院を教えてくれた。おじいさん、おばあさんが溢れんばかりに待っている待合室。
先生は無口で、テキパキと患者さんに処置をほどこしてゆく。
私の番がきて、「大丈夫ですよ。時間はかかるけど、少しずつよくなります。」どんな先生から言われるよりも、何故か信じることのできるオーラーがあった。そして私の直感はあたった。
ある日突然、「あれ?」。
ナンダか、頭が軽い。も・も・もしかして、私の頭っていつも重かったのーーーー!?
そう、いつもの私は「重り」を頭に乗せて歩いているようだったと気付いたのだ。
今までの治療とは違い、鍼は初めから効果が出る訳ではない。特に、慢性の病気の場合は。それが半年たって現れた。まさに、「青天の霹靂」。
先生のトコロには、わざわざ遠方から来る方もいる。まだ若いのに歩けなかった女性が、徐々に歩けるようになるのを目の前で見ていると、人間の治癒能力に感動する。先生は、自分は手助けをしているだけで、実際に元気になっているのは本来の力を取り戻そうとする本人なんですよ、と言う。アトピーの女の子の肌が、だんだんとかさかさになって、そして全く後がなくなったのも、本来の自分のチカラ。
誰にでも鍼が合うとは思わないが、もしどうしても困った持病をおかかえの方、是非一度試して見てください。但し、うちの母のように鍼を見ただけで貧血おこしてしまう方は、おやめくださいませ。
コメント